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特攻隊員の悲運  靖国神社の隠された醜悪な目的 その靖国神社への参拝の愚劣さ

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戦時中、特攻隊基地の町、鹿児島県知覧で食堂を営み、特攻隊員たちの面倒を見ていた鳥濱トメさん。 隊員たちから母親のように慕われます。
出撃する特攻機の見送りを続け、検閲逃れのため隊員から内緒で預かった手紙を代わって投函したり、出撃する隊員たちのようすを自らも手紙に綴り家族のもとへ送り続けたりしたそうです。
過酷な運命の中での、みんなの屈託のない笑顔には、かえって胸が詰まります。

 

出撃前のひととき、自分に残された命は後わずかなのに、基地に迷い込んだ子犬をその命をいとおしむように可愛がる特攻隊員たち。
まだ17歳のあどけない心優しい表情と、敵艦に体当たり突入する壮絶な光景とが結びつきません。

戦争\特攻tokko-gatto

 

     
出撃の時。 最後の別れの品を受け取る特攻隊員。

戦争\特攻・疾風1

    

米護衛戦闘機の迎撃をくぐり抜け、ようやく敵艦隊にたどり着き体当たりを目指しても、今度は米艦船からの猛烈な対空砲火で大半が撃ち落とされる運命が待っていました。 それが特攻隊員の悲運をいっそう強調します。

戦争\特攻Okinawa002



 
さらに、航空機による特攻と並んで忘れてはならないのは、一挙に膨大な犠牲者を出した戦艦大和による海上特攻です。

大和は当時世界最大の戦艦でしたが、戦争末期まで全く活躍の場がありませんでした。(既に大艦巨砲主義の時代は終わっていました。)
海軍首脳は、戦艦大和に生き恥を晒させまいと、沖縄に侵攻した米軍に突入させ、あわよくば浅瀬に乗り上げて砲台になればよいと、反対意見を退け海上特攻を強行します。
成功の可能性はほとんど無いことを承知の上での非情な作戦でした。

1945年4月6日、護衛の戦闘機もないまま出撃させられ、翌日沖縄への途上米軍機の攻撃を受け、坊ノ岬沖で大爆発を起こし沈没。三千人以上もの兵士の命が一度に失われました。  

戦争\戦艦大和20090308_461020

 
米軍機の攻撃で大破、浸水し戦闘不能状態で海上をさまよう戦艦大和

  
1945年4月7日14時23分 ついに弾薬庫に引火、大爆発を起こし、三千以上もの命とともに沈没。

 


ただ、特攻の物語に感傷的になるのは禁物です。批判の矛先を鈍らせます。
亡くなった特攻隊員に報いるためにすべきことは、「靖国神社」に参拝することではありません。 特攻という狂気じみた非人道的作戦を強行した国家の責任を明確にすることです。 靖国参拝は責任を曖昧にするための言い訳に過ぎません。

今まで何度も述べたように、「靖国神社」と付属戦史博物館「遊就館」は、感傷的気分を醸成することによって、戦争の血の匂いを消す戦争美化装置です。 そこでは特攻隊員の悲運も、お涙頂戴の美談に仕立てあげられてしまいます。
「靖国神社」の本質は、天皇のために安心して戦場に行って死んで来いと、国民を煽りそそのかすための国家的軍事施設です。

特攻隊員も、この「靖国神社」の隠された醜悪な目的を知れば、そんな所に祀られたくないと思ったことでしょう。
元々天皇のために戦死した兵士を祀るため幕末期に作られた施設でありながら、前天皇裕仁氏すら、戦後その愚劣さを知ってからは参拝をしていません。 現天皇明仁氏に至っては一度も参拝していないのです。



下の写真は10月17日「靖国神社」の秋季例大祭で、参拝に向かう「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」
尾辻秀久会長(右から2人目)、次世代の党の平沼赳夫党首(同3人目)ら国会議員たち
です。
こうしたことこそ、むしろ戦没者を冒涜する反日的行為だということが、彼らには分からないのでしょうか。
この点については、裕仁氏や明仁氏の方がよほど賢明です。

戦争\靖国神社秋季例大祭2014AS20141017

 
靖国神社の拝殿 この奥に本殿があります。

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靖国神社本殿(昨年12月26日 安倍晋三首相が公式参拝したときのようす)



追記:このブログをお読みいただいている方の中には、同じようなことを何度も書くのはくどいと思われる方も多いかも知れません。 しかし、こういうテーマは書き手が少ないので、徹底してしつこく訴えなければ影響を与えるができないのも事実です。
皇室や靖国神社が目指す目的を賛美する愚か者が、少しでも減ることを目標に続けます。
ブログの冒頭に、このブログの趣旨として 祖国日本を愛する日本人の一人として、タブー、特に「菊タブー」つまり天皇・皇族に関する禁忌、それに一切臆することなく、一般とは異なった視点から、特に幼少時から関心のあった「天皇」の問題を中心に政治・経済・社会問題などに関して意見を述べます。】と宣言しているので、一部から反日売国奴・非国民・国賊・日本を出ていけ、などと的外れな誤った批判や誹謗中傷・脅迫をいくら受けても、あくまでこのテーマを中心にくどくしつこく書きます。どうかご理解ください。
 

 
© 2014 HIRAI HIROAKI  無断転載禁止

      

※ ご注意! 私の「なりすまし」など、ネット上の悪質な行為にご注意ください

相変わらず、私(平井宏明・日本再生投資(株)代表取締役社長)になりすまし、ネット上のあちらこちら(例えば右翼・保守系ブログやコメント非承認制の有名人のブログなど)に、くだらない愚劣な書き込みをするケースが多数発生しています。 私に無関係な、嫌がらせ、悪ふざけ、他人を騙る虚偽発言、茶化し、暴言、脅迫など悪質なコメントが多数ばらまかれています。

また、私が他の多くのブログやサイト等で、いわゆる「荒らし」を行なっているとか、多数のハンドルネームを使い回して嫌がらせの書き込みをしているなどの虚偽の情報が流されたりもしています。

私がネット上でやり取りがあったのは、竹田恒泰氏とその支援者1名、百田尚樹氏、櫻井よしこ氏、田母神俊雄氏(本年4月17日分まで)、津川雅彦氏(本年3月25日分まで)、大日本皇國氏、地元前国会議員の8名のサイトおよび、最近では「BLOGOS」というオピニオン投稿・議論サイトだけに限られます。 これら以外のサイトには一切関係していませんのでご注意ください。

 


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