竹田恒泰氏の講演会「大阪竹田研究会」が開催された大阪倶楽部 2014. 4.15
竹田恒泰氏(1975.10.24- ) 38歳 学問的能力は、どうひいき目に見ても三流以下
“ダウンタウンDX スター私生活”で華原朋美さんと共演する竹田恒泰氏
→ http://www.youtube.com/watch?v=kEJJNaRKUv8
先日(4/15)、大阪市内で開かれた竹田恒泰氏の講演会に出席しました。(会場:大阪倶楽部 出席者数:約350人 時間:2時間40分)
開始前に驚くべき出来事がありました。「君が代」の起立斉唱。 私は起立も斉唱も拒否。 すると周囲から非難するような怪訝な視線を一斉に浴びる羽目に。
まず大まかな感想から。 経済学者で評論家の池田信夫氏が指摘した「竹田恒泰氏は、頭がおかしいというより、単なるバカ。 マスコミが相手にするのはやめるべき。」を、実際に本人を目の当たりにし、なるほどと納得。
竹田恒泰氏のプロフィールは次のとおり。
明治天皇の玄孫(孫の孫:やしゃご)にあたり旧皇族の子孫(しかし自分では皇族のつもりでいる)。また竹田恒和日本オリンピック(JOC)会長の長男でもある。
慶應幼稚舎からエスカレータ式に慶應大学法学部を卒業。38歳独身。典型的な苦労知らずの金持ち良家のおぼっちゃまと言えそう。
現在、作家、歴史研究家、慶應大学非常勤講師(憲法学)。
読売テレビのバラエティ討論番組「たかじんのそこまで言って委員会」にレギュラーコメンテーターとして毎週出演。その他その家柄の話題性と口のうまさからテレビ出演増加中(上の写真参照)
その竹田恒泰氏の最大の使命は、天皇崇拝国粋思想や皇国史観で無垢な大衆を洗脳するデマゴーグ的右派保守論客としての活動(この日の講演会もその一環)。
日本の国体(国家体制)の基本は、万世一系(しかも男系に限る)の天皇と国民とによる「君民共治」にあるとの持論を喧伝し、また嫌韓・嫌中論者として強硬・執拗に下劣な発言を繰り返す。
この日の講演でも、日本は神武天皇による建国以来二千年以上ずっと天皇と国民とが共に相携えて政治を行ない国を統治してきたと熱弁。 同氏はそれを、世界に類を見ない唯一の「君民共治」の国体(国家体制)と呼び絶賛する。
現在、国民が選んだ議員が国会で法律を成立させ、天皇がそれに署名押印(御名御璽)する「天皇の国事行為」を経て初めて法律として公布・施行される。 それこそ「君民共治」だと言う。 首相の任命も同様だとのこと。
そして、大日本帝国憲法(旧憲法)と日本国憲法(現憲法)との連続性を強調。 現在学会で主流となっている、いわゆる8月革命説に対抗して、あくまで旧憲法の改正に過ぎないと説く。
終盤あたりになると、絶叫調になり、トランス状態で講演を終える。
この日の竹田恒泰氏の講演を聴いての感想は以下のとおりです。
天皇の「国事行為」には、実質的な意義はなく、全く形式的儀礼的行為でしかないにもかかわらず、それをもって「君民共治」とは荒唐無稽も甚だしい。
「君民共治」などというのは、竹田恒泰氏の頭の中だけにある「お花畑」みたいな幻想。 他の歴史学者から相手にされないのも当然。
さらに同氏は、戦前、特に戦時中の天皇の利用のされ方が、大きな問題だったことを、きちんと認識すべきです。
「天皇」が、「靖国神社」とともに無謀な戦争を強行するための軍事装置として機能し、国民に大きな犠牲を強いたことに考えが及びません。 その無能さに呆れました。
やはり、おぼちゃま育ちの皇族気分の甘い考えの人間と言えそうです。
同氏の著書を読み、今回の講演を聴いた限りでは、その能力と歴史認識では、学問の世界で成功するのは到底無理だと思われます。 代わりに、その口のうまさを生かして、電波芸人になった方がましな気がします。
© 2014 HIRAI HIROAKI