女子児童にまで竹槍で戦う訓練をさせる
竹槍による攻撃方法の指導を受ける
「大政翼賛会」による勇ましいスローガン
政府、軍部の意向を受け、本土決戦を煽るマスメディア
本土決戦、一億総特攻を国民に煽動するマスメディア
大東亜戦争(アジア・太平洋戦争)末期、今から69年前の今頃、米軍がサイパン島に次いで硫黄島を陥落させ沖縄へ迫まり、一般市民10万人を焼き殺した3月10日の東京大空襲をはじめ、都市への無差別爆撃を激化させつつありました。
これに対し日本の軍部は戦線を本土決戦に持ち込み、「一億総特攻、一億総玉砕」を行なうことを決意。
ところが、迎撃するための兵力・軍備は壊滅状態。 そこで政府・軍部は、精神論を強調、婦女子による竹槍部隊を編成してまで米軍を本土で迎え撃とうとし、国民も壮烈な覚悟を決め真剣に対応しました。
が、果たしてこれは国家として、また国民として正しい選択だったのでしょうか。
たしかに、当時の軍部の強硬姿勢やマスメディアによる煽動(上の写真参照)という状況下では、そういう選択に至ったのはやむを得なかったかも知れません。
しかし、今理性的に考えれば、笑えるほどバカげた話です。 竹槍や精神論で大型爆撃機 B-29や上陸してきた戦車や武装した米兵に対抗できるはずはありません。
にもかかわらず、その当時の国民が冷静な判断力を欠き、従順に本気にさせられていたことに関しては、重い問題として捉える必要があります。
なぜなら、神風特攻や竹槍戦法での「一億総特攻、一億総玉砕」について、なぜそんな極端で非道な考えに走ったのか、当時の日本人の精神構造や社会構造を解明し、再び繰り返さないようにしなければならないからです。
従ってそのためには、戦時中のこうした無謀で不合理な思考や行動を、「崇高な憂国理念の発露」として、美化・賞賛・肯定しようとする、右派保守系勢力の動きを押しとどめなければなりません。 この勢力は近年力を増しつつあるようです。
特に右派保守系雑誌 「正論」、「Voice」、「Will」 によく登場する、渡部昇一、石原慎太郎、小堀桂一郎、西尾幹二、櫻井よしこ、中西輝政、田母神俊雄、八木秀次、竹田恒泰らには警戒する必要があります。
そしてさらに「永遠の0」で有名な百田尚樹も加えるべきでしょう。
(敬称略)
© 2014 HIRAI HIROAKI