坂本龍一氏 (1952. 1.17- )
音楽家坂本龍一氏は、左派系進歩的文化人としても、かねてから有名です。
反原発のような体制批判的市民運動が起これば、わざわざニューヨークから飛んできてまで参加し、格好を付けた発言をします。
昨年7月16日、代々木公園での反原発集会で次のように発言しました。
「言ってみれば、たかが電気です。たかが電気のためになぜ命を危険に晒されなければいけないのでしょうか。たかが電気のために、この美しい日本、そして、国の未来である子供の命を、危険に晒すようなことをすべきではありません。」
正しいことを述べてるように感じられます。
しかし、彼の言う「たかが電気」という価値判断は、とんでもない間違いです。
むしろ電気によって、多くの命が救われ、多くの命が維持されています。 そのことに彼は思いが至らないのです。 その愚かさ無責任さにあきれます。
原発ゼロによる電力不足が生む危険な事態を、想像し得ないのでしょうか。
決して「たかが電気」ではありません。 人の命と現代文明の維持に欠かせない「重要な電気」です。
ものごとの一面しか見ず、わけ知り顔で講釈をするのは、進歩的文化人と呼ばれる人々に共通する傾向のようです。
彼らの格好を付けたもっともらしい言葉は、あまり信用してはいけません。
© 2013 HIRAI HIROAKI