皇室の構成図 2013年5月6日現在 (宮内庁資料より)
現行の皇室典範※を前提に各人の年齢を考えると、近い将来、皇室の人数が大幅に減少するのは確実です。(上図「皇室の構成」と※注参照)
この危機感から、最近、皇室をいかに存続・維持させるかという議論が、政治家や有識者の間で活発になっています。
例えば、皇室典範を改訂し、女性天皇、女性宮家の創設、女系天皇を認める、旧宮家の復活、側室を置く等々。
しかし、そもそも皇室が必要かという根本的な議論も行うべきだと思います。
皇室を廃止・消滅させるという選択肢もあるのですから。
「日本の文明は天皇を中心とし、国民の大多数が天皇を敬愛している。」 とか、「皇室の存在は日本の伝統と文化そのものである。」 というのは、一見もっともらしく聞こえますが、とんでもない大ウソです。
なぜなら、実は大半の国民は、本音のレベルでは皇室なんか敬愛しておらず、どうでもいいと思っているのが真相だからです。
さらに皇統の 「万世一系」 は信憑性に疑問があり(過去に何度か断絶したという説があります)、また皇室が日本文化に影響を与えた事実は、古代の一時期を除き、ほとんど無いからです。
このように、一般社会から隔絶したカルト的集団ともいえる皇室を、国費を投じてまで存続させる価値はありません。
皇室の存続を本気で願っているのは、明治以降に生じた皇国史観に染まっている人達や一部の熱烈な皇室ファン、そして皇室に特別な利害を有する勢力(皇室の権威を利用したい者や叙勲を受けたい者など)だけでしょう。
※注: 皇室典範(抜粋)・・・皇位継承等を定める皇室に関する法律(国会で定める)
第1条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
第12条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。
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